ユニオンNews

№86 外国人労働者Cさんの雇止め事件、団体交渉により和解成立

2025/08/01
第3回交渉を7/15に実施しました。前回交渉までに、「業績が悪いため雇用の継続はできない」とする会社側の姿勢が一貫し変わらなかったことから、退職水準が課題となっていました。

会社側からは事前に、①組合員Cは7/20を以て退職する、②雇用問題の解決金として、会社はCさんに解決金〇〇〇円を支払う、③その他(解決金の支払い方法、口外禁止条項等)に関する合意書(案)が示されていたため、私たちは通訳を介して合意書(案)の内容についてCさんに理解してもらえるよう努め、合意を得ることができたため交渉に臨みました。

「雇用の継続」を希望していたCさんでしたが、会社から業績の悪化に関する説明を受け、あるいは自身の年齢が70歳を超えていること等、雇用継続が難しいことについて理解すると共に、「合意書(案)に同意しなければ…」裁判闘争に踏み切るしかなく、時間も費用もかかる(ので避けるしかない)といった状況を踏まえ、最終的に合意に至りました。

なお交渉を終えるにあたり、Cさんから「離職票の発行」並びに「在職期間を証明する書類の交付」といったの要望が出されたため、会社側に伝え了解を得ることができたため、合意書を取り交わすこととしました。

本件について振り返ってみると、最初にCさんから相談を受けたのが今年1月のことで、会社に団体交渉を申入れるまでに面談を3回行い、交渉は3度実施しました。Cさんは来日して30年以上を過ごし、日常生活に困らない程度の日本語は話すことができましたが、交渉の細部にかかわるやり取りや合意書(案)の正確な内容を理解してもらうのに非常に苦労しました。

ですが、本国を離れ長きにわたって日本で就労することを余儀なくされたCさんの置かれた状況を考えた時に、私たちユニオンの活動がそうした外国人労働者にとって少しでも役に立つことができたのであれば幸いである、と思えた案件でした。
 
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