ユニオンNews

№87 某ネイルサロン経営者との間で団体交渉実施

2025/09/01

県外の某ネイルサロンに勤務していたAさんから労働相談を受けました。ユニオンでは、就労先に対して団体交渉を申し入れると共に、Aさんの加入手続きを行い8/22に第一回団体交渉を行いました。

Aさんは、ネイルサロン経営者であるS氏から店長として雇用され、一昨年9月から今年6月まで勤務していました。今年4月頃から、プライバシーの侵害や経営者の背任行為が疑われる事象が度々見られたことからAさんは経営者に対し改善を求めましたが、会社側の対応は不十分なものでしかありませんでした。Aさんは「このまま業務を続けることは困難である」と感じ、一身上の都合という理由で退職しましたが、離職理由を会社都合に変更するよう交渉で求めたいというのが相談内容でした。

7/17に送付した申入書では、Aさんが退職を申し出るに至った背景として、「度重なり受けたパワハラと毎月100時間を超える長時間残業の結果として退職を余儀なくされたもの」であるとして、離職理由を「自己都合ではなく会社都合による」ものと変更するよう求めました。

こうして迎えた第一回交渉でしたが、リモート形式による時間の制約があることから、冒頭にユニオンの方から「事実認定の細かい部分に関して意見の相違があるものと考えるが、早期解決を図る意味合いからAさんの離職理由について会社都合に変更してもらえないか」と求め、会社側がこれを了解しました。
次に、Aさんが「在職中に使用していたタブレットのID・パスワードを変更してもらいたい」と求めました。この件についても会社側が了解し、交渉終了後にAさんが元同僚であるスタッフに連絡を取ることでID・パスワードの変更手続きを取ることとしました。

交渉は時間切れで中途で打ち切らざるを得ない格好で終了しましたが、最低限度、確認を取りたいとAさんが思っていた内容について、会社側から譲歩を引き出すことができました。また、離職理由の変更に関して「団体交渉の結果、会社都合退職とすることに同意する」旨の文書を会社がAさんに交付することを代理人弁護士を通じて求め、了解を得ています。タブレットのID・パスワードについては、既に変更済みである旨の連絡が弁護士を通じてありました。

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